私は1人目は普通分娩でしたが、あまりにも陣痛が痛く人生最大の恐怖体験だったため、2人目は無痛分娩で出産することにしました。
私が出産した病院は日にちを決めて、陣痛促進剤を使って陣痛を起こしてから硬膜外麻酔を使い陣痛の痛みを抑えるという方法の計画無痛分娩でした。
実際の出産までの流れや赤ちゃんが誕生するまでにかかった時間、痛みがどれくらいあるのか、産後の体の回復に違いはあるのかなど自分が生む前に気になっていたことを詳しくまとめてみました!
まだまだ少ない無痛分娩ですが、今後考えている方の少しでも参考になれば幸いです(´▽`)
Contents
当日の流れ
まずは実際の当日の流れです!
※少し長くなります。
朝7時に病院に到着、陣痛室に通されまずは着替えをしました。
病院のワンピースタイプの服に着替え、産褥ショーツに履き替え上はすべて脱いで完了です。
ちなみに我が家は上の子、私、夫、上の子のお世話係として両親に付き添ってもらって来院しました。
その後ベッドに寝て心拍計を装着、検温や血圧測定などを行いました。
こちらがおなかの張りと赤ちゃんの心拍を見る装置です。
8時15分、お手洗いを済ませてブドウ糖の点滴を開始、促進剤の1本目を一緒に入れてスタートです。
こちらが麻酔の量を調節する装置みたいでした。
※手元の点滴の管は青い部分でぱちっととれるようになっていて、1日目は最後は管は外した状態で根元の部分だけ夜までつけっぱなしでした。
出産までの間ずっと、赤ちゃんの心拍とおなかの張りを確認する測定器をおなかに巻いたベルトと一緒につけっぱなしで、点滴も産後数時間までずっとつけっぱなしの状態でした。
採血もこの時行いました。
点滴のところが少し違和感がありましたがそれ以外はまだまだ陣痛もなく元気な状態です。
9時45分、院長先生の内診があり破水させました。
この段階で子宮口の開きはまだ2㎝!
陣痛促進剤を少し増やします。
一般的には破水させてから陣痛がぐっと進みやすくなるらしく、本当に私も陣痛がその後強くなりました。
陣痛はまだまだ前駆陣痛くらいかな?どうかな?レベルの軽いもので家族と談笑する余裕がありました。
10時20分 さらに陣痛促進剤を追加。
生理痛の激痛くらいの陣痛が来るようになってきます。
でもまだまだ耐えられる痛み。
10時40分 そろそろ痛みが強くなってきたので、助産婦さんの勧めもあり麻酔注射のため分娩室へ。
自分ではまだまだ耐えられる痛みだと思っていましたが、経産婦の場合一気に陣痛が進みやすいこと、分娩室に行ってから麻酔の準備や麻酔がきき始める時間なども少しかかるため早めがいいということで麻酔の準備に入ることにしました。
11時 分娩台に上がり、助産婦さんから今後の流れを説明されました。
硬膜外麻酔のやり方や、背骨から細いチューブを入れるということ、麻酔のチューブを入れる前に麻酔を入れるための表面的な麻酔を先にすること、麻酔を入れるときの姿勢の注意点、麻酔がききだすまでの時間などについて詳しく説明がありました。
麻酔の注射をする際に、ひざを抱えて背中を丸めてするのですが、その時に注射のチクっとした痛みで背中がそってしまう人が多いらしく、そらないように頑張って!と言われました。
麻酔がきいてくるのはだいたい15分くらいから、ということで寝たまま説明を受けている間に院長先生が登場!
すぐに助産婦さんに手助けしてもらい背中をぐっと丸めて麻酔を入れる準備をしました。
私はまぁまぁ体は柔らかいほうなのですが、背中を丸めるのがかなりしっかりできていたらしく、院長先生に「体操でもやってたの!?」とびっくりされました笑
もしかしたら緊張をほぐすために言ってくれたのかもしれませんけどね(´▽`)
背中を丸めて、表面麻酔をしたら院長先生が硬膜外麻酔のチューブを入れる位置を背骨を触って確認していました。
背中を丸めることで背骨の間が開き、その間にチューブを入れることができるそうでしばし丸まった状態のままドキドキ・・・
よく体験談などでこの姿勢がつらかった!というものを読んだのですが、私は特につらくもなく、ぐーっと丸まってじっとしていました。
一応助産婦さんが体が開かないように足元はささえてくれていて、院長先生が今何をしているのか詳しく教えてくれていたので不安は特になかったです。
いよいよ位置が決まったらしく、背中に麻酔のチューブが通されました。
この時の痛みも結構痛かった、という体験談を見たのですが私は全然痛くなかったです!
やってくださった院長先生が上手だったのかもしれません。
それよりも段々強くなってきた陣痛の痛みのほうがつらかったです。
違和感がないかなど確認され、チューブを入れた後はあおむけになります。
チューブは背中から肩に通るように背中にびっちりテープをくっつけられました。
チューブ自体は見せてもらいましたがすごく細くて、でもこんなものは背骨に入っているのかと思うとちょっとびっくり。
先端に青いパーツがつけられていて、そこから助産婦さんが私の痛みに合わせて麻酔を随時追加できるようになっていました。
チューブを固定した後、いよいよ初めての麻酔を注入!
「冷たい感じがしますよ~」と言われ、麻酔が入ると本当に背中がひんや~り冷たい感じがして面白かったです。
その後麻酔の利きをよくするために分娩台が傾いて頭を下げた状態でしばらく寝ることになりました。
15分程度で効いてくるという人が多いようでしたが、なんと私は5分ですぐに麻酔がききました!
これまで麻酔がききづらく、すぐに冷めやすい体質だと思っていたのでこれにはびっくり。
しっかり麻酔がきいてさっきまでそろそろつらくなってきていた陣痛の痛みが全くなくなりました。
同時に足全体がしびれるような感覚があり、しばらくして右足が動かせなくなりました。
私は体がゆがんでいるのか?なぜか右だけ利きがよくて左足はすこーしなら動かせる状態が続いていました。
助産婦さんによると、チューブの先が体のなかでどちらかによっている場合もそういうことが起こる、というお話でした。
その後保冷剤を使って、麻酔の利きを確認。
まず上に置かれてその冷たさを10として、続いて脚、股関節のあたり、おなかの上、胸元という順番に確認されました。
初めはおなかのあたりも割と冷たさを感じていましたがそのうち感覚が弱くなっていて、胸元だけしっかり感じるように。
胸元あたりまで効いてくるのがいいそうで、逆に効きすぎても呼吸が辛くなるということで何度もしっかり確認してちょうどいい効き具合になっているか確認してもらえました。
その後はおなかの張りを確認しながら、何度か助産婦さんが内診をして子宮口の開き具合もチェック。
分娩台に上ったときには3㎝くらいの開きだったのがこの段階で5㎝くらいにはなってきていました。
自分では陣痛の痛みがなくなって寝ているだけなのに子宮口は徐々に開いてきていてなんだか不思議な感覚でした。
12時 麻酔が1時間程度できれてきて、痛みをまた感じるようになってきたので麻酔を追加。
夫や子供も立ち合いにきてくれて、一緒に談笑しながらのんびりすごしました。
1人目の時はこれくらいの時はすでにあまりの痛みにもだえ苦しんでいたのに、今度は寝ているだけで普通に会話もできるくらい余裕があったので本当に体が楽でした。
内診もしてもらい、子宮口が一気に7㎝まで開いてきていることを確認!
そろそろいきみ始めよう、ということで子供を両親に預け、夫だけ立ち合いに変えました。
12時45分 もう1回麻酔を追加しました。
内診の結果子宮口がついに10㎝の全開に!
ここで一気に眠気が襲ってきて昼寝をしそうになりました笑
それくらい痛みはなく、おなかの張りを感じるだけで、寝ていると頭上にあるリラックスできる感じのライト(色が変わるリラックス効果のあるライトを使っている病院だったので)
を見ていると本当に寝落ちしそうでした。
助産婦さんによると子宮口が全開になると、眠気を誘うホルモンが出るそうで、そのせいなのかめちゃくちゃねむくてあくびばかりしていました。
痛みはというと、無痛分娩でも痛い人はいるそうなのですが私の場合は1人目の激痛を経験しているからか全く痛くなくて、陣痛に合わせておなかの張りとお尻のほうを押されるような感覚があるだけでした。
陣痛の痛みがないのに張りは感じるので経産婦さんなら余計に感じると思うのですが本当に不思議な感覚です。
おしりを押されるような感覚は赤ちゃんが降りてきているから、ということだったので余計にがんばろうという気持ちに!
「14時までには絶対生まれますよ」と言われ先が見えてすごくうれしかったです。
1人目の時は激痛の中いつ生まれるか本当にわからなくて精神的にもとっても辛かったので・・・
ここから自分で感じる痛みと、助産婦さんがモニターで確認したタイミングで合わせていきむことに。
下半身には力が入らないので、分娩台のレバーを両手でしっかりと握って、頭は夫に支えてもらい、大きなおなかを見る感じで上体を起こして1回のタイミングにつき3回一生懸命いきみました。
久しぶりのいきみなのでやり方があっているのか全くわからなかったのですが助産婦さんの「上手ですよ~!その調子!」という掛け声を信じてとりあえず腹筋に力を入れまくりいきむ!
何度か「これであってますか?」と確認もしました笑
普通分娩の時は自然と力いっぱいいきめたのですが無痛の時は痛みがないので、本当にこれであっているか不安になるんですよね。
その後何回かいきみ、「いきむたびに赤ちゃんが降りてきてますよ~!」と言われがぜんやる気に。
髪の毛が少し見えてきた!というくらいで院長先生が登場。
13時 1人目の時に比べたら全然時間もかかっていない感じがしたのですが、助産婦さん曰く「少し時間がかかっていて、このままだと赤ちゃんも苦しいし、少しお手伝いしますね」と言われ恐れていた吸引分娩をすることになりました。
無痛分娩のデメリットというか、懸念の1つに「吸引分娩になりやすい」というものがあって、赤ちゃんの頭の形や身体に負担をかけずに出てこれるのかなど心配でできれば避けたかったので吸引と言われこの時は結構ショックでした。
でも院長先生が「吸引と言っても少しお手伝いするだけで、ガッツリのものではないし、今は昔のように金属のカップを使う吸引じゃないから赤ちゃんの頭の形が激しく変わったり負担が大きかったりすることはないから安心して」と言われ夫と「ではお願いします!」とお願いすることにしました。
バタバタと誕生に向けた準備も始まり先生ももう1人、助産婦さんも2人くらい増えてさっきまで分娩室に私、夫、助産婦さん1名だけだったのに大勢になり「いよいよだー!」と緊張してきました。
1人の助産婦さんが「先生がお手伝いするとあと3回のいきみで生まれますからね~」と言われ、びっくり!
いよいよ会えるのか~!と思うとうれしさと緊張で心臓がバクバクになりました。
その後3回いきみ、1回ごとに先生と助産婦さんが補助してくれてなんとか会陰切開もせず本当に3回のいきみで生まれてきてくれました!
「もう出てくるよ~赤ちゃんほら、生まれたよ!」と言われ下を見たらもう出てきていました!
首に太いへその緒が1周ぐるっと巻いてしまっていて、それがあったために時間がかかっていたそうです。
それがなかったらもっと簡単に出てこれたと思うよ~とおっしゃっていました。
生まれてすぐ、羊水を飲んでしまっていたらしく産声をあげてくれなくて不安になったのですが、お水を吸ってもらったらすぐに元気な産声を上げてくれて先生や助産婦さんたちみんなが「おめでとうございます~!」と声をかけてくれました。
最後は本当にドタバタの中、本人は寝ているだけで体は楽な中、あっという間に生まれてきてくれてその楽さに「もう生まれたの!?!?!」というくらいあっけない誕生でした。
会陰切開もなかったのでその後は私の体の後処理ケアを院長先生ともう1人の先生が、赤ちゃんのケアを助産婦さんがしてくれ、ケアされる赤ちゃんのそばに夫が行ってきゃーきゃー愛でているのを横目で分娩台から見ていました笑
産んですぐは、1人目の時ように「やっと終わったー!」という感じはなくて「え、もう生まれたの!?」という感じのほうが強かったのですが子供の産声を聞いて実感が急に沸いてきて、ケアされる我が子の姿と夫の姿を見ていたら感動とうれしさで自然と涙が出てきました。
誕生は13時31分で、病院に入って点滴を始めてから5時間15分、分娩室に入ってから約3時間での誕生でした。
その後は赤ちゃんはきれいにしてもらい、夫が記念撮影。
私はケアが終わり、「よかったよかった~おめでとうございます~」と言って先生方が退出。
かわいい帽子をかぶせてもらって助産婦さんが胸元まで連れてきてくれてカンガルーケアをしました。
体重は2842g、50㎝、エコー通り女の子でした。
体重も予定日より10日前でしたが、エコーの予想2900くらいかな?という感じだったので2500gを超えて生まれてきてくれてよかったです。
生まれたての我が子はふわふわで、温かく、胸元に抱いていると幸せが一気にこみ上げてきました。
その後上の子も呼んで、家族でふれあいタイム。
写真などを撮り、初めての授乳もして私が出血が少し多かったため15時半まで分娩台でのんびりすることに。
麻酔もだいぶ切れてきていて、片足は完全に動かせるようになっていました。
さすがにまだ完全に切れてはいないのでその後ストレッチャーに移動して(自分で移動できるくらいにはなっていました)病室に帰りました。
これで無痛分娩での出産の流れは終わりです!
ちなみに吸引は本当に補助的なものだったらしく、母子手帳には「普通分娩」のところに丸がついていました。
頭の形も変わっていなくてきれいなまま生まれてきてくれたのでよかったです(´▽`)
無痛分娩出産後の体の回復具合は?
最後に無痛での出産の体の負担についてなのですが、1人目で普通分娩を経験しているので比較してみると・・・
陣痛の間、出産までの体の負担は圧倒的に無痛のほうが楽でした。
無痛が1とすると、普通分娩は1000億万倍(笑)くらい辛かったです。
ただ私は1人目が結構時間がかかり痛みも本当につからったことと、今回麻酔の利きがよくトラブルもなく出産できたという点もあるかと思います。
あとは普通分娩だと痛みで余計な力が入りまくり、産後ものすごい筋肉痛になったのですが今回は余計な力を入れずにすんだからかそういったこともありませんでした。
産んだ直後の体の負担については、今回会陰切開をせずにすんでのでこれもとても楽でした。
1人目は切開したので余計につらかったです。
麻酔が切れた後は寝ているだけなら本当に体は楽でした。
ただ、起き上がるのは少しまだ大変でベッドのリクライニングを使ったり、立ち上がると切ってはないとはいえ下のあたりがどーんと鈍痛がして辛かったのでほとんど寝ていました。
これは3日目あたりくらいまで続き、立ち上がってスタスタ痛みもなく歩けるようになったのは4日目くらいからです。
ただ体自体は元気で2日目には簡単な筋トレやヨガを病室でできるくらいには回復していました。
後は後腹といわれている後陣痛が1人目の時よりつからったのですがこれもまた別記事に追々まとめたいと思います。
特に経産婦さんにおすすめ!
無責任なことは言えませんが、あくまでも一個人の意見として無痛は産後の回復も、出産のときの負担も普通に比べて本当に少なかったので特に経産婦さんにお勧めだと思いました。
1人目を経験しているからこそ、痛みの少なさや負担の少なさを実感できますし、産後の回復は本当に早いので上の子のお世話などがあっても割とがんばれるくらいに回復できるからです。
(これも個人差はあると思いますが)
かかった費用は?
ちなみに私のうけた産院では+5万円で無痛分娩にすることができて、トータルの費用が5日間の入院で123000円でした。
+5万でこんなにも楽なら安いもんだと思います。
また産後入院中の回復具合など追々まとめてみたいと思います!
無痛分娩はまだ実際に経験した人が周りに少ない場合も多いと思うので、少しでも参考になれば幸いです。